ザ・ブラック・ハック

(2016年4月3日リリースのThe Black Hack v1.2に準拠)

初版を改変した“OSR”
開発
デビッド・ブラック

-.-

“創成”の時代のRPGゲーミングと現代的d20セオリー、その諸要素とともに

献辞

順不同で――ピーター・リーガン、トニー・タッカー、オラフ・ナイガード、クリス・マクドウォール、ミック・レディック、エリック・ニューデン、ブライアン・ウィリー、ジャレット・クレイダー、かのゲームにおけるザ・グロッグナーズのすべての仕事、英国OSRハングアウトクルー、そして我々が恩恵を受けた、趣味のゲーム開発に辣腕を振るったすべての人々に。


これは何?

ザ・ブラック・ハック(TBH)は紙とペン、ダイスを使用する伝統的なテーブルトップ・ロールプレイング・ゲームだ――その基底には1970年代の起源たるファンタジー・ロールプレイング・ゲームが置かれる。しかしながらこれは要素の追加と削除によって、その起源たるロールプレイング・ゲームとは異なる合理化された味わいをもたらすものである。

核心となる仕組み

キャラクターが失敗する可能性のある試みでは、そのすべてにおいて能力値テストの結果を求める。能力値テストに成功するには――プレイヤーはd20でその能力値未満を出さなければならない。

モンスターはテストしない――キャラクターはその攻撃を回避する必要がある。モンスターがダイスを振るのはダメージ決定の時のみだ。

能力値の決定

能力値はストレングス(STR)、デクスタリティ(DEX)、コンスティテューション(CON)、インテリジェンス(INT)、ウィズダム(WIS)、カリスマ(CHA)の順に3d6して求める。15以上が出た場合は、次に振る能力値は2d6+2としなければならない。その後は3d6を最後まで、または再び15以上を振るまで続けること。すべての能力値を振り終えたら、そのうちの2つを入れ替えることができる。

クラスの選択

ウォーリアー、クレリック、コンジャラー、シーフの4つから選ぶ――それによって敵にどの程度のダメージが与えられるかが決まり、ヒットポイントや固有の技能が与えられる。

装備品の購入

すべての新規キャラクターは作成時に3d6×10枚の硬貨を得て、それで自身の装備品を購入する。彼らはさらに衣服一式と、選択したクラスで許容される片手武器1つを所持してゲームを開始する。

装甲値

鎧や盾は与えられたダメージの値を減少させる防護となり、種類毎にダメージを引き受けられる限界、装甲値(AP)を持つ。装甲値はキャラクターが休息することで回復する。いったんプレイヤーまたはモンスターが防護で装甲値を使い切ると、彼らはあまりに疲れるか傷つくかして、その鎧や盾を有効活用できない――その時点からはダメージの値をそのまま受けることになる。

種類 装甲値
鎧下衣 2
革鎧 4
鎖かたびら 6
板金鎧 8
小楯 2
大盾 4

モンスターは1を超えるHD毎に1装甲値を持つ。これは簡潔に表すとHDから1引いた値ということ――モンスターは盾を持つことも可能だ(合計10を上限とする)。

鎧や盾への習熟

選択したクラスに記載されていない鎧や盾をキャラクターが装備した場合、帯びている装甲値のすべてを合計し(幾つ装備しているかにかかわらず)、攻撃およびダメージ回避でダイスを振る際は、それを常に加算する。

装備品 価格 消耗ダイス 備考
鎧下衣 50 装甲値2
革鎧 100 装甲値4
鎖かたびら 350 装甲値6
板金鎧 600 装甲値8
盾、小/大 50/100 装甲値2/4
バックパック 5 +2品、携行可能に
油の携帯瓶 2 d6
工具 2
聖印 25 「退散」時のWIS+2
聖水 25 d4
鉄釘1袋 1
ランタン 10
手鏡 5
保存食 15 d8
通常食 5 d4
50フィートのロープ 1
小袋 1
大袋 2
シーフの工具 25
火打ち道具 3
松明(6本) 1 d6 各松明毎に用量ダイスを持つ
ワイン用革袋 1 d6
ワイン1瓶 1
一般的な香草の詰め合わせ 10 d8
10フィートの竿 1
矢/弩の小型矢の矢筒 10 d10
両手武器 50

セーブの変換

ザ・ブラック・ハックには、呪文や罠、または何らかの悪影響を被りそうな際にプレイヤーがダイスを振る“セーブ”のルールは存在せず、代わりに能力値テストが要求される――以下がそのガイドだ。後述の「強敵」の項にある示唆にも注意すること。

STR DEX CON
回避不能な 物理的損傷に対し 回避可能な 物理的損傷に対し 毒、疾病、そして 即死を与えるものに対し
INT WIS CHA
呪文や魔法への抵抗 欺きや幻覚に対し 魅了の影響に対し

プレイヤーの手番

各プレイヤーはその手番において、自身のキャラクターを移動させ、1つの行動を実行できる。攻撃、手がかりの捜索、NPCとの会話、呪文の詠唱――物語世界と相互に作用しあうことこそ“行動”である。多くの場合、その結果がどうなるかを判定するために能力値テストが行われる。

時間と手番

その経過を追うべき重要な時間の単位が2つある――モーメンツ(数秒、ラウンド)とミニッツ(数分、ターン)単位だ。モーメンツは戦闘や危機にさらされた速い展開の場面で、ミニッツは探索や冒険での時間の区切りに用いられる。GMは冒険での必要に応じ、時間経過を拡張してミニッツ数時間、数日、数ヶ月単位とすることができる。

移動と距離

TBHでは距離の計測に厳密な数値ではなく、4つの抽象的な範囲を用いる。近接、間近、中遠、遠隔。すべてのキャラクターは自身のターンに“間近”な地点への移動とともに、任意のタイミングで1行動が行える。または行動をとらない代わりに“中遠”の地点まで移動することも可能だ。“中遠”より先の対象は“遠隔”とされ、その地点までは通常3回の移動を要するだろう。

このシステムは語りによる“脳内の劇場”スタイルのプレイを支援するように設計されており、マス目や煩雑な計測による移動を念頭に置いていない。従来のミニチュアを使った移動や尺度(呪文や効果の範囲を示すための)へと変換するガイドを以下に。

近接 間近 中遠
0 - 5フィート 5 - 60フィート 60 - 120フィート

先制権

戦闘が発生したら、各人が行動、反応していく順序を決めなければならない。参加する全キャラクターはDEXでテストし、成功すれば敵対する側より先に手番となる。成功した者全員を1グループと見なす――グループ内で行動の順序を決めること。DEXテストに失敗した者は、敵対する側より後に手番となる。

モンスターのHD

HDはモンスターのレベルを表し、その数のd8を振ってHPを決定する。

攻撃と防御、そしてダメージ

キャラクターの攻撃時にはd20を振って、接近戦ではSTR遠距離戦ではDEXより低い目が出れば成功。同様に敵の攻撃で受けるダメージを回避するには、d20で接近戦ではSTR、遠距離戦ではDEXより低い目を出さなければならない。GM(ゲームマスター)は状況に応じて、他にもテストする能力値を指定できる。

攻撃によって与えられるダメージは、そのキャラクターのクラスやモンスターのHDに基づく。

接近戦で攻撃するには対象が“近接”の範囲にいなければならない。遠距離戦で“近接”の対象を攻撃することも可能だが、攻撃者は“不利”を被る。

モンスターが繰り出すダメージは、そのHDに基づく――当該の表を参照。だが、プレイしている市販シナリオ等に記載されているダメージ判定法を使うことを望むのなら、そちらを用いてかまわない。

両手用武器

より大きく致命的な両手用武器の使用は、端的に用いた際のすべてのダイスの出目に+2することで処理される。それは追加のダメージが得られるが、命中させにくいのだ。

致命的打撃

攻撃のダイスで出目が1だった場合は、ダメージ決定のダイスの出目を2倍にする。回避のダイスで出目が20だった場合は、2倍のダメージを受けることになる。装甲値は通常どおり適用する。

モンスターのHD ダメージ
1 d4(2)
2 d6(3)
3 2d4(4)
4 d10(5)
5 d12(6)
6 d6+d8(7)
7 2d8(8)
8 3d6(9)
9 2d10(10)
10 d10+d12(11)

死と死亡過程

キャラクターはヒットポイント(HP)がゼロまで低下すると“行動不能”となり、意識を失って如何なる行動もとれなくなる。戦闘終了/危機からの脱出時に、“行動不能”に陥っていたキャラクターはダイスを振り、表(次頁)に照らして何が起きるのかを確認する。生存しているのであれば1d4HPを回復する。

キャラクターたちが戦闘で全滅した、あるいは、そのキャラクターを避難させられなかったといった場合は、“行動不能”だったキャラクターは永遠に失われる!

強敵

キャラクターのレベルを上回るHDを持つモンスターやNPC(ノンプレイヤーキャラクター)との争いを決する、あらゆる種類の能力値テストの出目に、プレイヤーはレベルとHDの差毎に+1する――HD5のモンスターの攻撃を防ごうとするレベル3のキャラクターは、振ったダイスの出目に+2される。

回復

HPは呪文や魔法薬、技能によって回復するが最大値を超えることはない――また、ゼロを下回ることもない。“行動不能”のキャラクターは、ゼロの状態からHPを得て回復し、そのキャラクターは立ち直って、もはや“行動不能”ではなくなる。

出目 行動不能で
1 ノックアウト-気絶しただけ
2 脳震盪-1時間、すべてのテストが“不利”に
3 骨にヒビ-翌日までSTR、DEX、CONが2減少
4 不具に-STRとDEXが2減少
5 醜悪に-CHAが4減少
6 死亡-すでに生きてはいない

有利と不利

GMは個別の行動や取り組みについて、通常より成功の可能性が高い、または低いと決定することができる。その際はプレイヤーに、テストでd20をもう1つ追加して振るように指示する――“有利”な場合は低いほうの出目を、“不利”な場合は高いほうの出目を適用する。

休息

キャラクターはおよそ1時間の休息で、減少した装甲値をすべて回復する。また1日につき1回、休息の後にクラス毎に決められたヒットダイスを振り、出目に等しいHPを回復することもできる。

経験

冒険者は敗北や困難の克服から学ぶ。1匹のコボルドを倒すといった退屈な事柄に啓発される者などいないのだ。ダンジョンを突破する、探索を完了する、あるいは語るべき物語を携え、とにかく生還するといったことが、視野の広がりや成長をもたらす。古き経験値システムは完全に破棄される。

キャラクターは、セッション/ダンジョンの階層/探索/主要なイベントを生き延びるたびに1レベル上昇する。

その機会を決定するのはGMだが、キャンペーンを通してその頻度は一定にすることを推奨する――またGMは、プレイヤーたちが「ゴールポストはどこなのか?」を把握できるように、先行して明確に示すべきである。

新たなレベルへ

キャラクターのレベルが上昇したら、クラス毎に定められたヒットダイスを振り、その出目を最大ヒットポイントに加算する。また、プレイヤーは各能力値毎にd20を振り、出目が値を上回っていれば――その能力値は1増加する。

荷重

キャラクターはSTRに等しい数の物品を支障なく持ち運ぶことができる。この数を超えると荷重による困難が生じ、すべての能力値テストで“不利”を被る――戦闘時の手番での移動は“間近”まで。STRの2倍を超える物品を運ぶことはできない。

クラスと武器

選択したクラスに明記されていない武器を使用する際は、戦闘でのテストは“不利”となる。

無作為の遭遇

GMは15分経過するたびにd4を振る(時間に注意を払おう、いいね?)。出目が1か2の際は無作為に生成されたモンスター、または気を引きつけられる何かに、その後に続くミニッツ(ターン)で遭遇する。

生物の反応

一部のモンスターやNPCには、その行動やキャラクターたちに向ける感情をGMが選択する際に指標となる、個性や目的が事前に設定されている。無作為で遭遇したモンスターのように、そうした設定のないものについては、以下の反応表でダイスを振って反応を決定する。

出目 反応
1 逃走、そして再度ダイスを振る
2 キャラクターたちを完全に避ける
3 キャラクターたちと取り引きする
4 キャラクターたちを助ける
5 キャラクターたちを友だと誤認
6 キャラクターたちを騙す(再度ダイスを振る)
7 仲間を呼ぶ
8 キャラクターたちを捕縛/殺害/捕食

アンデッドの退散

クレリックは1行動として“間近”までの範囲にいる、すべてのアンデッドの退散を試みることができる。この遂行には対象となるアンデットのグループ毎に、そのHDを出目に加算したWISテストを成功させなくてはならない。GMはどのアンデッドが、どのグループに属するのかを決定すること。
クレリックに“退散”されたアンデッドは、その直後から2d4モーメンツの間、クレリックから離れることに移動を(行動もそのために)費やす。

消耗ダイス

「装備品」の表に列記されている品で、消耗ダイスが割り当てられている物はすべて消耗品、使用回数が限定される品と見なされる。その品を次のミニッツ(ターン)に使用する場合、消耗ダイスを振る。もし出目が1か2なら、その消耗ダイス以下に示した列に照らして1段階、面数の少ないダイスへと格下げされる。

d20>d12>d10>d8>d6>d4

d4の時に出目が1か2だった時、その品は消費し尽くしたことになり、キャラクターはもう所持していないことになる。

魔法の物品

魔法の武器は典型的には、その武器を用いることでテストされる能力値に+1、またダメージ决定のダイスの出目にも+1を与える。より強力な武器(+2/+3)は、GMがそれらを登場させることを望めば見つかる。

魔法の鎧は通常の倍の装甲値を持つ。例えば魔法の鎖かたびらの装甲値は12である。これについては通常の装甲値のルールが適用される。

伝統的なOSRゲームでは魔法の武器や防具は、攻撃のダイスやAC(アーマークラス)に+1か+2するものとして機能する。GMが高レベルのプレイヤーキャラクターに強力な魔法の鎧(+2や3)を渡そうと思うなら、装甲値を3倍にすることを慎重に検討しよう。


ウォーリアー

開始時HP:1d10+4
レベル毎に上昇/休息で回復するHP:1d10
武器と鎧:なんでもすべて
攻撃ダメージ:1d8/1d6(非武装、または即席の手段をとった時)

特典

1時間に1回、ウォーリアーは戦闘続行中に失ったHPをd8回復できる。

ウォーリアーは1行動として、そのレベルと同数回攻撃できる。

ウォーリアーが攻撃されSTRDEXテストに失敗してダメージを受ける際に、盾が真っ二つになる(破壊される)ことを選ぶ――それを装備していればの話だが――のであれば、そのダメージを無効にできる。

レベル上昇時

能力値の増加を確認する際に、STRDEXについては2回ダイスを振る。


シーフ

開始時HP:1d6+4
レベル毎に上昇/休息で回復するHP:1d6
武器と鎧:すべての剣、短剣、弓、鎧下衣、革鎧、小楯
攻撃ダメージ:1d6/1d4(非武装、または即席の手段をとった時)

特典

罠、または魔法の装置のダメージや影響を避けるためにDEXテストをする際は“有利”となる。

背後から攻撃してダイスを振る際は“有利”となり、与えるダメージは2d6/2d4+そのシーフのレベルとなる。

精密な作業、登攀、聞き耳、隠密行動、書かれている言語の判別、そして鍵開けでダイスを振る時は“有利”となる。

レベル上昇時

能力値の増加を確認する際に、DEXWISのどちらかを選び2回ダイスを振る。


クレリック

開始時HP:1d8+4
レベル毎に上昇/休息で回復するHP:1d8
武器と鎧:すべての鈍器、鎧下衣、革鎧、鎖かたびら、すべての楯
攻撃ダメージ:1d6/1d4(非武装、または即席の手段をとった時)

特典

毒、または麻痺の害を避けるためにCONテストをする際は“有利”となる。

クレリックは1行動を費やしWISテストに成功することで、“間近”までの範囲にいるすべてのアンデッドを“退散”させられる。テストの出目には対象となるアンデッドのHDを加算すること。

レベル上昇時

能力値の増加を確認する際に、STRWISのどちらかを選び2回ダイスを振る。

神聖呪文の詠唱

2レベルより、クレリックは1日に幾つかの呪文を唱えることができるようになる。「呪文の詠唱」の項を参照。

呪文書

クレリックはレベル1と2のリストにある神聖呪文1d4種が記された大判の呪文書を所持してゲームを開始する。


コンジャラー

開始時HP:1d4+4
レベル毎に上昇/休息で回復するHP:1d4
武器と鎧:片手剣、杖
攻撃ダメージ:1d4/1(非武装、または即席の手段をとった時)

特典

呪文、または魔法の装置のダメージや影響を避けるためにINTテストをする際は“有利”となる。

レベル上昇時

能力値の増加を確認する際に、INTWISのどちらかを選び2回ダイスを振る。

秘儀呪文の詠唱

コンジャラーは1日に幾つかの呪文を唱えることができる。「呪文の詠唱」の項を参照。

呪文書

コンジャラーはレベル1と2のリストにある秘儀呪文1d4+2種が記された大判の呪文書を所持してゲームを開始する。


呪文の詠唱

コンジャラーとクレリックは、それぞれに対応するリスト(次、次々頁)から選択した呪文を唱える能力を持っている。彼らは呪文書を開いて読むことで記された呪文を、また同時に自身のレベルと等しい数の呪文を記憶して、呪文書なしで唱えることもできる。

1日に何回、呪文を唱えることができるかは「呪文スロット」の数で示される――右段の表を参照。呪文スロットは魔法の使い手が持つ“エネルギー”量と、長期にわたって呪文を行使することの負荷を表している。呪文スロットを使い果たすと、それ以上は呪文を唱えることができなくなる。

クレリック/コンジャラーは呪文を唱える際にWISINTのテストをしなければならない――出目に呪文のレベルを追加すること。失敗した場合、その呪文のレベルに対応した呪文スロットの数が1減少する。記憶していた呪文を唱えて失敗したとしても、その呪文自体を忘れてしまうことはない。

およそ8時間の休息をとることで、呪文スロットの数はすべて最大値に回復する。

伝統的なOSRゲーム、または原典のゲームそのものから呪文を採用したとすると、モンスターにセーブが求められることがある――魔法がモンスターの防護力を克服できたか確認するために。その場合、それに代えてキャラクターがINTもしくはWISのテストをしなければならない(「強敵」ルールの適用もお忘れなく)。

クレリック1日あたりの呪文

注記:行は呪文スロットのレベル、列はキャラクターのレベル

1 2 3 4 5 6 7
1 - - - - - - -
2 1 - - - - - -
3 2 1 - - - - -
4 2 2 - - - - -
5 2 2 1 - - - -
6 2 2 2 - - - -
7 2 2 2 1 - - -
8 2 2 2 2 1 - -
9 3 3 2 2 2 1 -
10 3 3 3 2 2 2 1

コンジャラー1日あたりの呪文

注記:行は呪文スロットのレベル、列はキャラクターのレベル

1 2 3 4 5 6 7
1 1 - - - - - -
2 2 - - - - - -
3 3 1 - - - - -
4 3 2 - - - - -
5 4 2 1 - - - -
6 4 3 2 - - - -
7 4 3 2 1 - - -
8 4 3 3 2 1 - -
9 4 3 3 2 2 1 -
10 4 3 3 2 2 2 1

神聖呪文

秘儀呪文

生物 HD 行動と特典
火甲虫 1 その発光腺はd8の用量ダイスを持つ。
巨大吸血コウモリ 1 攻撃命中後、1d6の追加ダメージを与える。
死のムカデ 1 噛みつき(0)で、CONテストに失敗した者は“行動不能”に。HPは1か2しかない。
下級魔マネ 1 爪攻撃(1d2)2回+噛みつき(1d4)、魔法のものではない武器からのダメージは半減。
ゴブリン 1 1d6HPしかない。
ホブゴブリン 1 通常、破壊された時の交換用の盾をもう1つ持っている。
人間の狂戦士 1 狂戦士の攻撃を防御する際は“不利”としてダイスを振る。
巨大兵隊アリ 2 有毒な噛みつき(1d6)が命中し、CONテストに失敗すると2d6の追加ダメージを受ける。
腐肉這い虫 2 噛みつき(1)と触手攻撃(0)6回で、CONテストに失敗すると麻痺する。
グール 2 爪攻撃(1d3)2回と噛みつき(1d4)で、CONテストに失敗すると麻痺する。
巨大ヒル 2 攻撃命中後、レベル消耗で1レベル低下させる。
バグベア 3 すべてのDEXテストは“不利”となる。
ハーピー 3 歌-CHAテストに失敗すると近づくように移動してしまう。
ワーラット(人鼠) 3 不意打ちしても“有利”にならない。
シャドウ 3 接触(1d3、STR-1)、魔法の武器でしか傷つけられない。
ドッペルゲンガー 3 瞬時に姿を変える、魔法でテストする際は“不利”に。
ワイト 3 魔法か銀の武器でのみ傷つく、レベル消耗で1レベル低下させる。
ブリンクドッグ 4 1戦闘中に1回、瞬間移動できる。
灰色熊 4 爪攻撃(1d3)2回が両方とも命中したらベアハッグで1d8ダメージ追加。
ガーゴイル 4 爪攻撃(1d3)2回と噛みつき(1d4)、そして角突き(1d6)。
ゼラチンキューブ 4 接触してCONテストに失敗すると麻痺する、冷気と電撃に耐性がある。
ワーウルフ(人狼) 4 銀の武器のみで傷つく。
オーガ 4 オーガに対してのCHAテストはすべて“有利”となる。
コカトリス 5 噛みつき(1d3)でCONテストに失敗すると石化する。
オウルベア 5 爪攻撃(1d6)2回と噛みつき(2d6)、出目が1\~4で回避に失敗した際はベアハッグで2d8の追加ダメージ。
バジリスク 6 視線を合わせたらCONテストし、失敗すると石化する。
サキュバス/インキュバス 6 爪攻撃(1d3)2回、魔法でテストする際は“有利”に、魔法のものではない武器に耐性、キスによるレベル消耗(-1)、1時間に1回「魅了」の呪文を使用可能。
ミイラ 6 ミイラから受けた傷は治癒の魔法がかけられるまで回復しない、通常の武器に耐性を持ち、魔法の武器もダメージ半減。
バンシー 7 悲鳴-CONテストに失敗すると2d6モーメンツの間、麻痺する。
ジン 7 煙状の姿になれる、物体および幻影を創造可能、“行動”として不可視化(呪文)を使用可能。
スペクター 8 スペクターに殺害された者は1d6ミニッツ後にスペクターと化す。
キメラ 8 爪攻撃(1d3)2回とヤギ角攻撃(1d4)2回、さらにライオンの噛みつき(2d4)とドラゴンの噛みつき(3d4)、ドラゴンのように炎の息を吐く(3d8)。
魔神バロール 9 剣(1d12+1)と鞭(0)、鞭が命中するとバロールに“近接”するよう引き寄せられ、火炎による3d6ダメージを受ける。
魔神ヘズロウ 9 爪攻撃(1d3)2回と噛みつき(2d8)、恐怖の誘発(「退散」と同様の効果)か、暗闇(呪文)を使う-1戦闘毎に1回。
ブラック・プティング 10 触れた金属は溶かされてしまう。
霜巨人 10 岩石や大きな氷塊を投げつける。
岩石ゴーレム 12 岩や石に通用する呪文のみ効果がある、武器は+2以上の修正を持つもののみダメージを与えられる。
巨大ナメクジ 12 酸を吐く(1d12)-“間近”にいる1d4+2体の対象とする、DEXテストに成功すればダメージ半減。
ドラゴン 9~10 爪攻撃(1d8)2回と噛みつき(1d10)、炎の息(3d8)-“間近”にいる1d4+2体の対象とする、1レベル呪文を1d4種、2レベル呪文を1d2種使用できる。

プレイの例

DM:下水道に降りた君たちは、汚泥に膝まで浸かっている。そこは暗く、北に格子の落とし戸がある。どうする?
シーフ:落とし戸は“間近”にある?
DM:そうだね。
シーフ:そこまで“移動”する。そして僕のとる“行動”は、罠があるかどうかの確認だ。
ウォーリアー:大丈夫そうなら、格子の棒をひん曲げてやるよ。
コンジャラー:では、私は「光明」を自分の杖にかけよう。
DM:オーケー。シーフ、君はd20を振ってWISの値より低い出目を出さないと――それで落とし戸の罠をチェックだ。
シーフ:*振る*出たよ!
DM:君は害のあるものは何も仕掛けられていないと確信する。ウォーリアー、棒を曲げるつもりかい?ならストレングスでテストだ!
ウォーリアー:*振る*チョロいぜ!
DM:いい調子だ。そしてコンジャラー、君は杖に「光明」をかける。1レベル呪文だね?
コンジャラー:ああ。
DM:よし。d20の出目に1足してインテリジェンスのテストだ。失敗すると、本日分の1レベル呪文の呪文スロットが1減少する。
コンジャラー:*振る*能力値未満で成功、同値は失敗。だよな?
DM:そのとおり。
コンジャラー:くそ、失敗した。
DM:棒を曲げて通れるようになった先は、暗くて長い下水道のトンネルが奥深くへと下っている。どうする?
ウォーリアー:トンネルを下って探検といくか……?
シーフ:賛成!僕は先頭を忍び歩くよ。
コンジャラー:では、私はしんがりを守る。
DM:了解。シーフ、君は“間近”に仲間を伴って下水道を下っていく。どれだけ静かに移動できるか、デクスタリティのテストをしてくれ――隠密行動にかかわるテストは“有利”になるってことをお忘れなく。d20を2つ振って好きなほうを選べる。
シーフ:*振る*2つ振ったのに17と19。確率ってなんなのさ?
DM:そりゃキツい。君はこっそり歩いているつもりが、物音を立てていた。闇の中に潜んでいたグール1体が飛び出してきて、君に“近接”して襲いかかる!
シーフ:クソッ!
DM:先制権を決定しよう!全員、デクスタリティのテストを。成功したらグールより先、失敗したら後だ。シーフ、君は“不利”でテストしてくれ。
ウォーリアー:俺は先だ。
コンジャラー:私は後。
DM:シーフは?
シーフ:このキャラクターが本調子を取り戻すには、どれだけかかるんだろ?僕は後だ。
ウォーリアー:俺は下水道を駆け下りて、幅広剣でグールをブッタ切る。
DM:オーケー。ウォーリアー、君はグールに“近接”した。攻撃が命中するか、ストレングスのテストを。グールは「強敵」だから、出目に+1してくれ。
ウォーリアー:*振る*出目は7!*再び振る*8HPのダメージだ。
DM:いい攻撃だ!そしてグールの手番。シーフ、デクスタリティのテストで、グールの麻痺毒を帯びた爪と噛みつきをかわしてくれ。出目に+1するのを忘れないように。
シーフ:*振る*ぎゃあ!18。
DM:おやおや。君は痛みとともに、麻痺が体に広がるのを感じる。グールの麻痺に倒れてしまうのか、コンスティテューションのテストを。
シーフ:*振る*これも出目に+1なのかい?
DM:コンジャラー、君はシーフが身をこわばらせて倒れるのを見る。どうする?
コンジャラー:私はゆっくりと後退りし始める。
シーフ:ちくしょー、来世で仕返ししてやるぞ!